オートクオンツ研究所

株のリターンは「夜」に生まれている — 日中と夜間の分解、15年の実測

2026-08-06・解説記事

「デイトレードなら夜のリスクを避けられる」— これは正しいのですが、代わりに何を失うのかはあまり語られません。当ラボの検証エンジンで、株のリターンを日中(寄付→引け)夜間(引け→翌朝の寄付)に分解した実測値を公開します。

実測結果(累積リターンの分解)

銘柄期間日中のみの累積夜間のみの累積
日経レバETF(1570)2012〜2026-53%+3,067%
TOPIX ETF(1306)2009〜2026-49%+35%
SPY(米S&P500)2001〜2026+90%+386%
QQQ(米ナスダック100)2001〜2026+15%+1,166%

衝撃的なのは日本市場です。日経平均に連動するETFを日中だけ持ち続けた場合、この約14年で資産は半分になっています。同じETFを夜間だけ持てば約31倍。株式のリスクプレミアム(保有の対価としてのリターン)は、そのほとんどが取引所が閉まっている間に発生しているのです。

なぜこうなるのか

学術研究でも古くから知られる現象で、決算発表や海外市場の動きなど重要な情報の多くが取引時間外に出ること、寄付に買い需要が集中しやすいこと、などが要因として挙げられます。理由はどうあれ、実務上の含意は明確です。

実務上の含意

注意

この分解は過去の統計であり、将来も同じ配分が続く保証はありません。また夜間保有には突発ニュースによるギャップ損失のリスクが常にあります。リスクを取らずにリターンだけ得る方法は存在しない、というのがこのデータの最も誠実な読み方です。

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