オートクオンツ研究所

レバレッジETFは「持ちっぱなし」と「トレンドフィルタ」でどう変わるか — 15年・コスト込み検証

2026-08-06・解説記事

「レバナス」「TQQQ」のようなレバレッジETFは、SNSでは夢の商品か地獄の商品かの両極端で語られがちです。当ラボの検証エンジン(手数料・スリッページ・単元株制約込み、円建て)で15.6年分を計測した実数を置いておきます。

検証条件

結果: 買い持ち(Buy & Hold)

対象年率最大ドローダウン2022年単年
QQQ(ナスダック100・等倍)+24.1%-30.8%-22.9%
TQQQ(同・3倍)+46.3%-78.6%-76.5%

TQQQの買い持ちは年率だけ見れば圧勝ですが、資産が5分の1になる年を途中で経験します。2022年に-76.5%を食らって握り続けられる人は、統計上ほとんどいません。しかもこの15年はナスダック史上有数の強気相場であり、この年率を将来に外挿するのは危険です。

結果: 200日移動平均フィルタ+ボラティリティ調整

「QQQが200日移動平均より上にある時だけTQQQを保有し、変動が激しい時は保有量を自動で減らす」という機械的ルールにすると、性質が大きく変わります。

運用年率最大ドローダウン2022年単年
TQQQ買い持ち+46.3%-78.6%-76.5%
トレンドフィルタ運用(当ラボ検証)約+12〜16%(配分次第)-30%前後ほぼ横ばい

年率は下がりますが、破滅的ドローダウンを回避できるのがトレンドフィルタの価値です。一方で弱点も明確で、2011年や2015-16年のような方向感のない相場では「ダマシ」による小さな損失が積み重なります。万能ではありません。

実務上の注意点

結論

レバレッジETFは「買い持ちで夢を見る商品」ではなく、「機械的な退出ルールとセットで初めて扱える道具」というのが15年分のデータの答えです。当ラボでは複数戦略への分散の一部として、ボラティリティ調整つきで運用しています。その毎日の記録は検証ジャーナルで公開中です。

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